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光と影の“勝ち方”——洛南陸上が全国を動かす理由
光と影の“勝ち方”——洛南陸上が全国を動かす理由
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光と影の“勝ち方”——洛南陸上が全国を動かす理由

Author

Mia Kelly

Published Sep 01, 2026

洛南陸上が、いま全国の高校現場で“同じ言葉”として語られるのは偶然ではありません。短距離はリレーで磨き、長距離は持久の土台で支え、走幅跳や陸技(リレー・駅伝)でチームの形を作る。さらに、監修メソッドを日常練習に落とし込み、結果につなげています。

洛南陸上(洛南高等学校陸上部)は、短距離・長距離・走幅跳・陸技を統合的に鍛え、リレーと駅伝で勝ち筋を作るのが特徴です。全国高校総体(インターハイ)では3連覇が続き、U-16世代の100mでも金メダルが出るなど、育成の厚みが際立っています。

項目 ポイント 注目点
場所 京都市南区 京都府の強豪校として全国へ
競技範囲 短距離/長距離/走幅跳/陸技 リレーと駅伝を軸に連結
インターハイ 3連覇(2024年以降) 勝ち方が“再現可能”になっている
育成 「ラクナンメソッド2」 日常練習にドリルとリズムを組み込み
代表的な選手 稲垣翔馴、石原向規、前春馬、瀧野大地 種目をまたいで“強い個”を伸ばす

洛南陸上とは何者か——京都で“勝つ型”を量産する学校

洛南陸上という言い方が定着しているのは、単に強い選手がいるからだけではありません。京都市南区にある洛南高等学校(通称・洛南)では、短距離と長距離、さらに走幅跳と陸技を同じ空間で育てます。学校の方針が、競技単体ではなく“チームとしての強さ”に向いているからです。

短距離選手は、100mの瞬発だけで終わりません。4×100mリレーのバトンワーク、走順、助走区間の作り方まで“競技として”練習に組み込みます。一方、長距離選手は、持久の質を高めるだけでなく、駅伝の区間設計に直結する走りの安定感を磨く。種目が違っても、狙う方向は同じです。

インターハイ3連覇(2024年以降)——強さが“偶然”ではない証拠

洛南陸上の話題で外せないのが、全国高校総体(インターハイ)での3連覇(2024年以降)という実績です。ここで重要なのは、勝ったという事実だけではありません。強豪校は入れ替わることがあるのに、洛南はその波を“仕組み”で止めているように見えます。

強さを支えるのは、個人の才能だけではなく、日々の積み上げの精度です。例えばリレーや駅伝は、フォームやタイミングの微差が勝敗を分けます。結果が続く学校は、その微差を毎週の練習で“検証可能な形”にしています。

この連覇が、他校の選手や監督に与える影響も大きいです。全国大会の前に「対策は何を潰すべきか」が具体化します。バトンの運び方、スピードを乗せる区間、ペース配分。それらを含めた“勝ち筋”が見えているから、周囲も現実的な戦い方を組み立てられるのです。

洛南陸上部のリレー・駅伝練習のイメージ

短距離は“走り”だけじゃない——4×100mが洛南陸上の心臓部

洛南陸上の強みを語るとき、短距離は欠かせません。京都市中学校総合体育大会では男子100mで優勝し、さらに男子4×100mリレーで銀メダルという実績が出ています。ここで見えるのは、個の速さと、チームでの再現性が両立している点です。

リレーは、単純に“速い順に並べる”競技ではありません。バトンを渡す角度、加速のタイミング、受け手が最も力を出せる走り幅。言い換えれば、走りの才能を“設計”に変える競技です。洛南陸上は、種目の違う選手同士でも役割を合わせる訓練を積んでいるように見えます。

代表例として、リレーフェスティバル代表として4×100mRで京都中学記録を樹立した実績も挙げられます。中学段階の成果を高校でどう伸ばすか。そこに学校の育成観が反映されている可能性が高いのです。

選手の数字が示す“厚み”

2年生を中心に、実力を裏付ける数値が並びます。例えば稲垣翔馴(2年生)は1500mで03:46.85(最近のベスト)。石原向規(2年生)は5000mで14:10.58(インターハイ予選)。前春馬(2年生)は3000mで08:36.12です。こうした記録が複数種目で確認できること自体が、層の厚さを示します。

さらに瀧野大地(2年生)は400mハードルでアジア選手権代表経験を持つとされます。ハードルは技術とリズムの競技。短距離や中距離のトレーニングと“ぶつからない”形で取り入れられている可能性があります。

長距離と駅伝——ペース設計で勝敗が決まる世界

洛南陸上で、長距離が果たす役割は大きいです。長距離は「我慢比べ」と誤解されがちですが、実際には目的が複数あります。ベースの底上げ、スピード耐性、そして駅伝・長距離種目における“区間での使い方”。

駅伝では、区間ごとに走りの型が変わります。先頭で流れを作る区間、つなぐ区間、追い込みに必要な粘り。ここで必要になるのは、速さそのものだけではなく、疲労が増えた状態でフォームが崩れない技術です。洛南陸上の長距離陣が、5000mや3000mでのベスト記録を積み上げているのは、こうした“崩れにくい走り”が土台にあるからだと考えられます。

全国大会の予選で見える現在地

石原向規の5000mでの14:10.58(インターハイ予選)は、単なる好記録ではなく、全国への距離を測る指標です。予選の時点で基準を超えると、決勝での余裕や戦術の幅が生まれます。洛南陸上が“続く強さ”を作れる理由の一つは、そうした現在地の読み方を選手側が把握している点にあるかもしれません。

駅伝のペース設計イメージ

「ラクナンメソッド2」——監修が示す、練習を“型”にする発想

洛南陸上を語るうえで、練習の設計思想は外せません。柴田博之氏が監修した「ラクナンメソッド2」に基づき、筋力・ジャンプ力・リズム感を鍛えるドリルが日常練習に組み込まれています。ここでポイントになるのは、“特別な日の特別メニュー”ではなく、普段の練習の中で同じ方向性を積み上げていることです。

また、ウォームアップと力の伝達を意識したサーキット系トレーニングが特徴とされます。短距離の出力、長距離の効率、走幅跳の踏み切り、ハードルのリズム——違う競技が、共通して“体に同じ信号を送る”形になっている可能性があります。

ドリルが効く理由は“再現性”

ドリルは地味です。だからこそ差が出ます。毎回、同じフォームで同じ手応えを作れるか。疲労がある時間帯でもフォームが崩れないか。洛南陸上のように結果が積み上がっているチームは、ドリルの質を落とさない運用をしているとみられます。

勝負は本番だけではなく、練習の“その後”に決まります。練習後にフォームがどう残るか、切り替えがどう早いか。サーキット型の導入は、そうした切り替えを日常化させる狙いがあるのかもしれません。

走幅跳と“陸上の身体性”——跳ぶ力は、リレーにも効く

洛南陸上は走幅跳も扱います。走幅跳の価値は、跳べるかどうかだけではありません。踏み切りの角度、リズム、助走の制御。これらは短距離の加速感や、長距離のピッチの質にも影響します。結果を出すチームは、種目の境界を薄くしているものです。

走幅跳の選手がいることは、練習の空気を変えます。全員が同じ方向に目を向けるので、筋力トレーニングの意味も変わる。ジャンプ力を作るドリルが、跳躍だけの“飾り”にならず、全員の動作改善につながりやすいのです。

U-16の100m金メダル、次世代の入口——JOCジュニアで見える伸び

次世代の強さは、インターハイの結果より前に出ることがあります。洛南陸上では、JOCジュニアオリンピックカップ U-16 100mで金メダルが報じられているとされています。ここで注目したいのは“年齢の壁”を越えている点です。

U-16の段階で100mに強い選手がいると、高校に入ったあとでリレーの役割が作りやすくなります。チームの中に、最初からスピードに近い武器を持つ選手がいるからです。その武器を、バトン練習や区間の配置に結びつけられれば、強豪校としての再現性が上がります。

京都の中学大会が示す“地域の底力”

京都市中学校総合体育大会での100m優勝や4×100mリレー銀メダルは、地域の強さも映しています。洛南陸上は、全国の強豪というよりも、地域で育った選手がさらに上の段に行く“中間駅”として機能している可能性があります。中学時点の結果が残っているほど、育成は短距離で特に組み立てやすいのです。

次世代育成と100mスピードのイメージ

監督・選手・練習——洛南陸上の“勝ち方”が続く理由

勝ち続けるチームには、よくある共通点があります。練習が感覚任せにならないこと。勝てる形を、選手が理解していること。さらに、結果が出なかったときの修正が速いことです。洛南陸上の特徴として挙げられる「ラクナンメソッド2」は、まさに修正の速度を上げる仕組みに見えます。

柴田博之氏が監修したという点も大きいでしょう。監修があると、練習メニューが属人化しにくい。指導者が変わっても、同じ方向性のトレーニングを続けられる可能性が高くなります。選手の継続力も上がります。

将来展望として、新入部員の育成と既存選手の国際大会挑戦を継続し、京都府内外の競技大会で優勝や記録更新を目指す方針が掲げられています。特に駅伝やリレーで団結力を高め、次世代の“レジェンド”を輩出するという目標も示されている。目標は大